日英の肉比較 鶏肉の部位編
投稿日:2017年09月09日(土)
鶏肉の部位について日本とイギリスとで比較しながら書きます。
目次
・手羽元(Drumette)手羽先(Wing)手羽中(Middle Wing)
丸鶏(Chicken Whole)
丸鶏。英語では、Chicken Whole(チキン ホール)
以前ブログに書きましたが、日本ではクリスマスのローストチキンとしてよく登場します。あとは韓国料理でのサムゲタン(参鶏湯)くらいでしょうか。スーパーや、鶏肉専門店を除いては精肉店でもあまり見かけないですよね。
西島畜産では、クリスマスシーズンに店頭ショーケースに丸鶏が並びますが、茨城県産筑波鶏の丸鶏はいつでもお取り寄せ可能です!サイズは大小二種類。お気軽にお問い合わせください(^^)
一方、イギリスでは丸鶏がよく食べられるので、大抵のスーパーにいつでも丸鶏が販売されています。
こんなにたくさん!!
丸鶏を英語でいうと、Chicken Whole(チキン ホール)
総菜としても販売されています。
味が濃そうに見えても実際は味が薄いです。これロンドンではよくあります。
この丸鶏を解体すると、大きくモモ、ムネ、ササミ、手羽(手羽元・手羽中・手羽先)に分かれます。他にも、セセリ(少ししか取れない首の肉)、ヤゲン軟骨、ボンジリ(尻尾の所)、皮等々があります。
ちなみに、丸鶏として流通されるものには含まれておりませんが、レバーやハツ、砂肝、サエズリ(食道)といった内臓類も焼き鳥屋さんで見かけますよね。私は苦手ですが。。。
※日本では牛豚鶏は屠畜の際に、お肉と内臓に分けて処理されてから卸問屋に行くので、別々になるんです。
鶏モモ(Thigh, 骨付き鶏モモはLeg)
鶏モモ。イギリスの鶏モモの表記は、Chicken Thigh(チキン サイ)です。
日本では、鶏肉といったら鶏モモ!というくらい流通の多い部位。人気が高いため、比較的高価な部位です。柔らかくてジューシーで美味しいですよね~♪
一方、イギリスではあまり人気がないので、ちょっと安め。
日本では、鶏モモ>鶏ムネですが、
イギリスでは、鶏モモ<鶏ムネです。
そしてイギリスの鶏モモの表記は、Chicken Thighs(チキン サイ)、骨付き鶏モモはChicken Legs(チキン レッグ)です。
1) 鶏モモ/Chicken Thighs(チキン サイ)
日本とイギリスでは、鶏モモとして販売されている部分が異なります。
イギリスでは、足の部分を除いた部分を鶏モモ(Chicken Thighs)として販売しているのです。足の部分は、スジが多いので別に分けて、ドラムスティック(Drumstick)という名前で販売されています。
そのため、イギリスの鶏モモは、日本でいう鶏モモの約半分のサイズ。
SNSに日本とイギリスの鶏モモサイズの違いを載せたら、イギリス在住の方で、唐揚げ粉の粉が良く余る謎が解けました!というコメントをいただきました。たしかに、日本の唐揚げ粉には、鶏モモ〇枚で一袋、と記載がありますよね。
下の画像は、ロンドンで購入した鶏モモ肉。
左は、Corn fedなので鶏皮の色が黄色いです。
お値段は100gあたり100円以下なので、日本よりお安いのですが、骨付きなんです(;_;)
骨なしのモモ肉もあるのですが、あまり売っていないのです・・・。
骨無しゲットならずの際は、脱骨包丁を使って脱骨。
骨の左右に包丁を入れて、
骨を起こしながら脱骨すると取りやすいです。
脱骨後の鶏骨はスープの出汁に活用しています〇
肉屋で購入した場合は、サービスで脱骨作業をしてくれる場合もあるので、店員に声をかけてみてください。
下の写真のようにChicken Thighs skin-on(=皮付き) bone-in(=骨付き)とはっきり書いてくれてる商品もあります。
これがChicken Thighs skinless(=皮無し) boneless(=骨無し)。
また、イギリスでは、このChicken Thighsを取り除いた部分の骨付き肉をChicken Drumsticks(チキン ドラムスティック)と呼びます。
Chicken Drumsticks(チキン ドラムスティック)は、日本では鶏モモとして販売されるので、日本では見かけない商品です。手羽元より一回り大きいです。
私はカレーに使うのが好きです(^^)
骨なしのDrumsticksもたまーに見かけます。
“Drumsticks and Thighs”と書かれたミックス商品もあります。
Chicken Legsは骨付きモモ肉。日本ではこちらを脱骨したものを鶏モモとして販売しています。
西島畜産では、骨付き鶏モモ肉のお取り寄せ可能ですので、お気軽にお問い合わせください!
クリスマスといえばこのローストチキン(レッグ)ですよね(^^)
鶏ムネ(Breast/Breast Fillet)
鶏ムネは英語でChicken Breasts又は Chicken Breast Fillets(チキン ブレスト又はチキンブレスト フィレ)
鶏ムネは、鶏モモよりも味が淡白なのでいまひとつ売れない部位だったので、値段も安価&挽肉になることが多かったのですが、最近はヘルシー志向の高まりで日本でも人気が高まりつつあります。
イギリスでは、皮ありと皮無し両方が販売されており、イギリスでは日本と違って一番人気の部位。
日本では、鶏モモ>鶏ムネですが、
イギリスでは、鶏モモ<鶏ムネです。
皮あり100gで0.86ポンド=約129円。モモより割高です。
モモは骨なしでさえなかなか販売されていないのに、ムネは味付け肉も豊富に売られています。
一番味が濃そうなのを購入しましたが、実際味がほとんどしなかった(ロンドンあるある)です笑
日本では、鶏モモ>鶏ムネ
イギリスでは、鶏モモ<鶏ムネ
なんです。
鶏ササミ(Mini Breast Fillets)
鶏ササミは英語でChicken Mini Breast Fillets(チキン ミニ ブレスト フィレ)
ヘルシー美味しいササミ。
最近は包丁で叩いて、野菜の荒微塵切りと小さく切ったチーズを混ぜてつくねを作るのがマイブームです。
ロンドンのスーパーでは、100gで約165円で販売されていました。モモより高く、ムネより安い価格設定です。
手羽(手羽元・手羽中・手羽先)
手羽は、手羽元・手羽中・手羽先に分かれます。
図にあるように、手羽中は手羽先の一部を指します。
英語にすると・・・
手羽:Whole wing
手羽元(下の写真):Drumette/Wing stick
下の画像は西島畜産の手羽元。
手羽元カレーは好物のひとつです◎
手羽中:Middle wing/Mid-joint-wing/Wingette/Flat
手羽先:Wing/Joint wing
手羽先の先端のみ(手羽先から手羽中を取って残った部分):Wing tip/Ti
日本で、手羽先の先端のみを、”鶏スペアリブ”と呼ぶ場合もあるようですが、リブ=肋骨なので、少し変なネーミングです。
そういえば、Planet Organicというオーガニック系のスーパーでは、こんなおしゃれなパッケージで鶏肉が販売されていました~♪
と、すっかり長くなったので、今回はこの辺で。
鶏というと、スーパーでも鳩や七面鳥、精肉店に行くとライチョウ、キジなんかも売っています。
今日、中国人の友人から鶉(うずら)を4羽もらったので、調理したらまたブログに書きます~(^^)
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