イギリス産Wagyuバーガー 和牛ではなくWagyu!


前回のブログで“Wagyu”と和牛の違いについて触れましたが、それに関連して、最近よく目にするイギリス産Wagyuバーガーについて書きます。

前回のブログでは、

日本でいう和牛、黒毛和牛(黒毛和種)は、和牛の父×和牛の母→和牛
和牛の父×ホルスタイン(乳牛)等の母→交雑種/F1(国産牛と表記されることも多い)

一方で、海外では、和牛の父×その他の牛→Wagyu
(中には、Wagyu×その他の牛→Wagyuという、クォーター/F2の場合もある)

なので、日本の黒毛和牛と海外のWagyuは別物。
というのを書きました。

ロンドンではWhole foodsといった高級スーパー高級精肉店、デパ地下の精肉コーナーでしか見なかったWagyuですが、Wagyuバーガーをスーパーでも見かけるようになりました。

畜産技術協会によると、”イギリスにはWagyuブリーダーは30 戸程度あってWagyuは1 万頭程度は存在し、近年ではその頭数も急増しているだろう”、とのこと。たしかに、ロンドンに来たばかりの5年程前よりも、Wagyuをよく見かけるようになりました。

100%イギリス産Wagyuのバーガーです。

あっさり卸しポン酢でいただきました〇
イギリス産牛肉のバーガーよりもジューシーで、柔らかく、とても美味しかったです◎

Wagyu市場はその需要の高まりから拡大の一途“、とJetro (日本貿易振興機構)の報告書に書いてありましたが、実際にWagyuバーガーはWagyu以外のイギリス産牛肉100%のバーガーよりも美味しいし、赤身で歯応えのあるイギリス産牛肉よりも少しサシが入ったWagyuの方が美味しいなと思います。

日本の和牛農家と生産頭数は後継者不足や自然災害などの理由で年々減っており、子牛価格の上昇から牛肉の値段が上がり続け(コロナ前までは高止まり)となっていましたが、今後、海外の広い土地で育てられた安価で日本式配合飼料を導入して品質が向上したWagyuが、日本に輸入され、消費者に受け入れられれば、さらに日本の和牛農家が厳しくなるのではないか?と不安に感じます。

日本で和牛がより高価で貴重なものとなり、一般的にはWagyuをはじめ輸入牛肉を食べるのが普通、、、のような未来。

“1990年代に和牛の受精卵と精子をオーストラリアに輸出した武田氏は、「おいしい和牛を世界中の人に食べてもらいたい」との思いから輸出に踏み切った、和牛のおいしさを海外に広める先駆者の役割を果たしたとも言える”、と言われています。果たして日本の畜産農家のために、日本の国のためになったのかどうかは、そう遠くない未来に、はっきりと答えが出るのではないかと思います。

少し話が逸れますが、輸入飼料に頼る和牛生産の環境面・経済面において、そもそも国内での牛肉生産をやめて輸入に頼るべきだ、という意見もあります。

上手く書けませんが、私は、日本産のお肉が食べられなくなることは残念で悲しいですし、長年培ってきた和牛生産のノウハウ、それを守ってきた多くの人達の努力と成果を台無しにするようなことはしてはいけないのでは、思います。

と、ここまで書いて、夫に、結局何が言いたいの?と言われました笑
が、少しでも多くの人にこの問題について知ってほしいな~という気持ちで書きました。

というのも、4年前、和牛精液をオーストラリアに輸出した武田氏一派の方々が西島畜産にいらして、1時間以上もお話をさせていただき、お肉も送らせて頂く、ということがあったのですが、当時の私はこの現状を分からずにいました。今お会いできればお伺いしたいことがたくさんあるにな~と思います。

イギリスに住んで、和牛輸出の仕事をさせて頂いて、知ることができたこと、学べたことはたくさんあります。和牛輸出についてもwagyuについても、自分の中で答えが出せていませんが、一肉屋ができることとは何か?を考えるきっかけになりました。

タイトルの”イギリス産Wagyuバーガー”変えたほうが良いかも?ですねw